2025年8月23日(土)日帰りで白馬岳に登ってきた。白馬岳は、①日帰りできる北アルプス、②危険個所が無い、という点で貴重な山の一つだろう。
ドラマ「坂の上の雲」のエンドロールで見た時から、この山の稜線に憧れていた。しかし当時私は9歳。ここが外国なのか日本なのか、実在するかすらも知らなかった。登山するようになってからあの稜線が気になって調べると、白馬に連なる小蓮華山への稜線らしい、と知った。今回、日帰り可能な北アルプスに行くことになって、天気も耐えそうだったので訪れることができた。
ルート
- 蓮華温泉からの往復。
- 大池山荘を、小蓮華山を経由
- 標準ルートで往復19㎞、CT11時間、Up1828m。
白馬岳にはいくつかルートがあるが、①小蓮華山の稜線を歩きたい、②自家用車が入れないところは時間を気にするのがめんどくさい、とのことで蓮華温泉からの往復にした。栂池も猿倉もロープウェイやバスの時間が気になるのと、栂池はロープウェイの割には時短にならないので今回はパス。

登山記録
- 04:20 駐車地点から歩き出し
- 04:40 蓮華温泉登山口
- 06:50 大池山荘にて30分休憩
- 08:10 船越の頭
- 08:50 小蓮華山にて20分休憩
- 10:30ー11:00 白馬岳
- 11:10 白馬山荘1時間滞在
- 12:20 白馬岳
- 13:10 小蓮華山
- 14:10 船越の頭
- 14:40 大池山荘テント場
- 16:50 蓮華温泉登山口
- 17:10 駐車地点
蓮華温泉はインターから遠い。糸魚川で高速を降りて山道が二時間以上続く。この間ずっと電波は無し。午前2:45に蓮華温泉駐車場に到着。この時点で駐車場は満杯で路駐多数。道が狭く路駐禁止の箇所も多い。自分たちは駐車場から1.2㎞程離れた場所にスペースを見つけることができた。これより来るのが遅れたらもっと遠くなるところだった。
仮眠というか瞑想?を30分ほどして3:50に起床。準備して歩き出したのが4:20。登山口まで20分歩く。まだ真っ暗である。
4:40に登山開始。まずは大池山荘を目指す。登山口から4.1㎞ほど。道はそこまで急ではないが、樹林帯の中で眺望もほぼ無く、浮石、岩、木の根が多く歩きにくい。明るくなりきったところで朝食。山荘までの区間は休憩場所が無いので小休止しかできなかった。また、最近北アルプスでも熊の出没が増えているので、見通しの悪い樹林帯では特に注意していたら疲れてしまった。



7:00ごろ、登山口から二時間と少しかけて山荘に到着。山荘からは標準タイムで白馬岳まで4時間らしい。まだ雲が上がってきていない。池がきらめいて、山も美しく見える素敵なテント場だと思った。いつか泊りに来たい。



ここで大休憩30分。すると先ほどまでなかった雲が上がってきたことに気づいて少し焦る。7:40頃に山荘を出発。


大池山荘からは一つ目のピークである船越の頭が見える。樹林帯を抜け、ハイマツ帯になり幅の広い稜線となり歩きやすい。電波もちらほら入る(Ahamo)。船越の頭まで山荘から30分、8:10ごろに到着。このころにはガスが上がってきた。

ぎりぎり稜線を見ることができた。この船越の頭から見た稜線が、あの見たかった坂の上の雲のエンドロールの稜線である。この時には雲が上がってきていたが、ドラマのエンドロールでも霧とその中で伸びる稜線が美しかったように記憶している。まさにそのまんまの景色。感激した。

船越の頭から小蓮華山は少し下ってから上る、30分ほど。

小蓮華山から先は完全に樹林帯を抜けるので、天候悪化の際は逃げ場がない。雲の様子に注意する必要がある。登り自体は見た目よりしんどくなかったように思う。雲がドンドン上がってくる。山頂に到着したのは9:00。ガスっているが白馬岳方面が一応見える。夏山にしては耐えている方なので嬉しい。小蓮華山の山頂は岩場だが広く、ザックをおろしてご飯を食べてゆっくりできた。



小蓮華山から白馬岳まで1時間。鞍部まではすぐだったが、その先でピークがいくつかあり上り下りしながら進む。霧でよく見えなかったからいちいち偽ピークに絶望したりしながら進んだ。




最後の登りの途中で、雷鳥の家族に出会った。手が届きそうなところでキュルキュル鳴いてて、野生動物と思えない能天気さ!かわいいには勝てない。ひな鳥だけれどもう大きくて、脚はがっちりしていて雷鳥らしさを感じる。


白馬岳に到着したのは10:30。もうピークの時間を過ぎたからか人は少なかった。



写真撮って、休憩とお土産のために白馬山荘へ下った。白馬山荘はデカい山小屋だ。ご飯の価格が白馬プライス。カレー食べたかったが2000円近くしたので諦め。ホットココアを飲んだらパワーになった。

白馬山荘で1時間ほどダラダラして12:20に下山開始。もうこのころには周囲は真っ白だった。真っ白だが風も雨もなく、暖かな平和な天気だったのが幸い。



下りは白馬岳から大池山荘に着いたのが14:40で、山荘からは2時間少しだった。上り下りはあるが大きな登りは無い。足元も歩きやすいので進むのが速い。大池山荘で手ぬぐいを購入した。1300円。

大池山荘ではテント泊の人々が思い思いの午後をすごしておりうらやましくなった。テント泊なら今日はもうダラダラするだけ、自分らはまだ先が長い…。ここでメモ、大池山荘テント泊の価格は、2000円/張+2000円/人。

山荘からの下りは足場がごつごつ、滑りそうだったりと気を遣う下り。のんびり歩いて二時間かかり、登山口に16:50到着だった。

まとめ
- ずっと行きたかった白馬で、念願の稜線を見ることができたことが嬉しい。
- 白馬~雪倉~朝日の縦走をいつかしたい。そのときは大池山荘に泊まろう。
- (反省)睡眠時間が短くなってしまった。歩いているとパワーが出ない感じがしたのはおそらく睡眠不足のせい。
- (反省)出発の遅さ。今回は登山口着からして遅いので仕方ないのだが、稜線でピーカンとはいかなかった。夏山のガス競争に負けたので8時くらいには上にいないといけないと実感。下山も遅くなった。今回の妥当な出発時間は2時半くらいだっただろう。