2023年9月末、台湾最高峰の玉山に登ってきた。その時の記録である。No.1では具体的な申請のやり方やアクセスについて述べたので、No.2では当日の登山の様子を記録する。
行程について
バス停⇨登山口⇨排雲山荘(宿泊)⇨玉山北峰⇨玉山主峰⇨排雲山荘⇨バス停との合計30㎞のロングコースとなった。多くの人は北峰には行かないが、台湾の1000元札に描かれた玉山が見たかったため、向かうことにした。

実際の登山行程。登山口からではなく、間違えて降りてしまった手前のバス停から収録している。


1日目
- 日月潭8:00⇨登山口10:30:バス2.5時間
- 手前で降りてしまったため、車道を20分歩いた
- 服務中心⇨登山口:ワゴン車
- 登山口11:30出発⇨排雲山荘16:00:8.5㎞ 4.5時間
前日に日月潭のコンビニで買い出しを済ませて、朝8:00発のバスに乗車し、登山口最寄りの上東埔バス停を目指した。朝の日月潭は静かな湖畔と清浄な空気と霧が作り出す、幻想的なみずみずしい世界でとても良かった…。

バスに乗り、二時間半越えの長いバス移動が始まった。このバス、つづら折りの山道を登ってゆくので揺れて酔う。標高がドンドン上がるので、景色はかなり良かった。こんな高い所にも道を開いた先人に敬意。

登山口は上東埔だが、私たちは間違えて塔々加バス停で降りてしまった。車道歩き追加である。塔々加にはビジターセンターがあって、玉山一帯の国家公園に関する展示を見ることができた。また、登山客ではないツアーの観光客もいるような場所だった。気軽に行けるハイキングコースがあるのかもしれない。ここでは親子のサルを目撃した。注意書きがあって、彼らは時に凶暴になるらしい。

車道歩きを終わらせてやっと排雲登山服務中心。ここで入山料を支払った。となりの警察の詰め所にも行ったが、私たちはオンラインで警察への申請を済ませていたため「気をつけてね~」とだけ言われて終わった。服務中心から登山口の間の2.4㎞は、ワゴン車の送迎サービス(100TWD)を利用、車道歩き2.1㎞を回避。

登山口から山荘までは8.5㎞。しんどいと予想していたが、歩きやすかった。傾斜が弱く、道が広く、少しでも岩場だと鎖が設置されており、かなり親切設計登山道だった。

林道のような雰囲気があり、もし自分が走れたら、ここでトレランは気持ちいいだろうと思う。

植物が醸し出す南国風味が珍しい。例えば、苔蒸した岩、標高3000mに達しても巨大樹で生い茂る森。むせかえるような湿度の高さ。


排雲山荘に到着したら、予約内容を伝えてチェックイン&現金で支払いをした。支払いと引き換えに食事券と寝袋をもらって、部屋に案内された。部屋は外国人部屋のようで、他に日本人の1グループがいた。食事は17時から宿泊者全員で一緒に食べた。いただきますの時間があって、言葉は分からないが、学校給食を思い出す。食事は食べられるか心配していたが、独特の香辛料等使われておらず、日本人でも違和感なく食べられるようなものだった。食事のあとは19時に消灯。

2日目
- 1:00起床、1:30朝食
- 2:00山荘出発⇨3:00風口(主峰北峰分岐):2.1㎞
- 風口⇨北峰5:00:2.1㎞
- 北峰⇨主峰7:00:2.4㎞
- 主峰⇨排雲山荘にてブランチ:2.4㎞
- 排雲山荘9:30⇨登山口12:30:8.5㎞
- 登山口12:30⇨バス停12:40(ワゴン車)
- バス停⇨日月潭⇨台中(バス)
玉山では、2時前に出発し、山頂でご来光を見るのが定番だ。朝食はおかゆとパンと野菜の漬物?とミルクティーだった。台湾はタピオカミルクティーとか有名なだけあって、ミルクティーかなり美味しかった、二回くらいおかわりした。


今回私は北峰で日の出を見るために、足早に急いで出発した。(よく見る玉山の写真は北峰から見たもの。お札に描かれていたり、銀行のモチーフになっていたりする。)ナイトハイクだったので写真がほぼないが、山荘から風口までは傾斜が急だった。足場は安定していて安心感あるが、ペースは落ちた。急な岩場を登ると分岐である。分岐から先は少し下って、その先は北峰までアップダウンの小さい歩きやすい稜線になる。とはいっても寒い&標高の高さ(3700mくらいの稜線である)でしんどい。風の当たらない木の陰で休み休み進んだ。この高さの稜線で森林玄関超えていないのは、さすが南国といったところである。

無心で歩くこと2時間、北峰到着。5時なので日の出前である。日の出まで待機。


北峰のいいところは、①まさに玉山の「らしい」姿を見ることができる、②玉山に日の出が当たるところをみることができる、点だろう。玉山に行かれる方には、ルートの申請時に北峰も追加することを強くお勧めする。


北峰で素晴らし景色に浸ってのんびりしたいところだったが、まだ任務が残っている。主峰に登頂すること、ブランチを食べること、帰りのバスに間に合うことだ。稜線歩きでは、日が昇り景色が見えるので、常に主峰を眺めることができ、御褒美な時間はあっという間に終わってしまった。

山頂では写真撮影をしてからの日向ぼっこが気持ち良すぎた。他の多くの登山者はすでに下山しており、静かな山頂だった。




山頂にいられるのは、帰りのバスの関係で7時までと決めていた。7時に下山開始し、途中で排雲山荘でブランチをいただいた。ブランチは優しい味の麺類で、疲れた体に染み渡った…。


山荘を9:30に出発し、バス停まで下山。かなり歩きやすい道なので、急ごうと思えばかなり巻けそうだ。今回自分は排雲山荘から登山口を二時間で歩いた。
登山口からバス停の車道歩きは30分かかるが、自分は歩いている途中でワゴン車に拾ってもらえたので時短になった。帰りのバスに間に合うかどうかは懸念点だったが、無事1時間前にバス停に到着することができた。結局無事バスに乗車でき、日月潭で乗り換えてその夜は台中で宿泊した。
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